階段

東日本大震災の発生後節電が叫ばれて、エレベーターの使用が減りました。

個人的には節電や省エネ以外にも、健康の事を考えて極力エレベーターの使用を避けています。
仕事で一緒の人がいたり、高齢者の方と移動している時などはエレベーターを使用しますが、一人の時は基本的に階段です。ただ、エスカレーターは動いているのに乗らないのはもったいないので乗ります。節電モードで止まっている時は階段。
このように極力階段を使用するのですが、一つ困ったと言うか、気付いた事が。
「階段の位置が判りにくい」
です。
特に10階建て位のビルが一番解りにくい。また、高級マンションも。
これは設計をやっている自分としては理由も解るし納得もするのですが、省エネなどが主体となる今後を考えると、再考する必要があるのではと思います。
昔なら公共住宅で5階から(古くは6階から)、最近では3階建てでもエレベーターで上下階の移動をするのが当たり前となり、階段は非常時のサブ動線として扱われています。ですから入口からホールに入った時は「ホールの構えをしっかりさせ、エレベーターの見栄えを大切にする」が設計では一応基本です。高級になればなるこそ、入ってからエレベーターを見せないとかの見栄えやらその他諸々ついてきます。
こんな状態なので「サブ動線の階段がホールから見えるなんて論外」と言う考え方が主流です。よって今建っている建物の多くが、入口から階段が解りづらい建物になっています。それに加え最近ではセキュリティー対応で部外者が階段を使用出来ない様にしているものも有ります。ひどいと部屋から階段へはアクセスできるけど、階段から部屋へはアクセスできないように扉の鍵を調整しているものも有ります。
この様に「階段を使いたくても使えない建物」が多く有ります。
もちろん設計をやっているので、3層以上の階段の扱いが大変とか、占有面積の関係とか、見た目・仕上げ・収まりとかは解ります。しかし全体としてエレベーターの使用量を減らす努力は必要だと思います。
東日本大震災の後、節電でエレベーターを停止したセキュリティーを強化したマンションが、外部階段の出入を管理しすぎていた為、居住者が入れなかったという笑えない話しも有ります。
昔は「子供は電車で座ってはいけない」とか「階段を使う」などと教育された記憶が有ります。(僕の周りだけか?)エレベーター・エスカレーターを無くす事は不可能だと思うし、高齢者や障害者、また怪我人などには無くてはならない必要な設備です。引越し業者や仕事で荷物を抱えた人には大きな助けとなります。しかし、それに頼るのはいけないと思います。
無くすのではなく、使用量を減らす。その為に解りやすい階段を増やす事を考えても良いと思います。