土地の選び方(後編)

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前回は周辺環境が変わる場合を書きましたが、その他にも購入前に建築的に検討しておいた方が良いもの有ります。
まず最近ゲリラ豪雨などと呼ばれる集中豪雨が多いですが、土地の高低差それも敷地内では無く周辺と比べた高低差は検討しておいた方が良いです。
その敷地が周辺の中で一番低くて水が集まって来る場所ならばどうしても建物の1階床レベルは高くしないといけません。それは即ち道路から玄関までのレベル差が付く事になるので階段などが必要になり、結果的にバリアフリーになりません。
最近では老後の事を考えて、出来るだけ高低差をなくしたり、段差をなくしたりなどと老人にも暮らしやすい建物を建てる人が多くなっています。しかし上記の様に道路と敷地に高低差を設けなければならない場合はその第一歩からつまずいてしまいます。
逆に購入を考えている敷地が周辺で水が貯まらない場所ならば道路と敷地の高低差をなくす事が出来ます。
他にも見えないところで音の問題が有ります。
付近に線路や幹線道路が有る場合、昼間は特に騒音が問題にならなくても夜周りが静かになって、風向きの方向によっては騒音が影響してくる事も有ります。
風向きは季節ごとに有る程度決まった方向になるので一時的なものでは無く日常のものと考えられます。
音の問題は実際に建てる建物の構造・サッシの性能などに関連してきて最終的には価格と工程に影響してきます。
このような自然現象や目に見えないものはなかなか情報が得にくいですが、行政の窓口で浸水の状況を確認したり、長年そこらへんに住んでいる人から話を聞いたりすると分かってきます。図書館で地方版の新聞を閲覧するのも方法の一つです。
でも一番は実際に現地に行き目で見ることです。
本来ならば各季節・朝・昼・夜・晴れ・曇り・雨など色々な状況の時に現地に赴き、状態を確認するのが良いと思います。
建築、特に設計をやっている人間は以上のような事をやり設計していきます。ただし殆どの場合が土地を購入して、その土地の図面を持ってきて家を建てて欲しいと言われます。
しかし上記の様に敷地外の要因によってどうしようもならない事があります。
確かに設計でどうにかできる部分もあるのですが、そうするとコストが上がったり、どこと無く不自然になってくるものです。
ではどうやって土地を見つければ良いのか?
購入を考えている土地を見つけてから上記のような事を考えていたら時間が足りなく、良い土地だったら他の人に先に購入されてしまいます。
ならば発想を変えて、土地の購入を考え始めたら、家を将来建てたいなと思ったら、その時より普段から考えれば良いのです。具体的に購入をしなくてもシミュレーションしたり、雑誌を読んだり、その手の友人に聞いたりすれば良いのです。
特に建築関係の友人ならこのような事は普段から考えているはずなので、聞けばすぐに何かしらのアイデアをくれると思います。
この考えは自分が前から友人に言っている「家を建てるなら10年位掛けて建てろ」と言っている事とリンクします。(その記事はそのうち書きます)
このように土地を購入する前に建築的に検討することは特別な事ではありません。ただ戸建住宅ではなじみがないだけで、マンションを建設するときなどはこのような検討を繰り返し、収支計算が成り立つ上で土地購入をします。その場合は周辺環境を気にするよりもその土地にどれくらいの建物が建てられるかの検討の方が強いですが。
以上、簡単に書いてきましたが、要は「その時から考えるのではなく、その前から考え始めて行動したほうが良い」と言うことです。
特に、土地購入・家を建てるなどはとても大きな行動です。
その行動が大きすぎて、しかも最近は親切?に色々言ってきてくれる人がいるのでその言うとおりになってしまいがちですが、それらは全てその人たちの利益が絡んでいることを念頭においておけば考えが変わると思います。