建物の用途による調査の違い-2(共同住宅・ホテル)(メールマガジン No4)

こんにちは。
廣瀬協力建築設計事務所のメールマガジンです。

「建物用途別の条例調査のポイント(共同住宅・ホテル)」をお届けします。

(※前回の記事はこちら→ 建物の用途による調査の違い-1

 

以前お届けした「建物用途別の条例調査のポイント(戸建住宅・長屋)」の続編になります。

おさらいとして、主な建物用途は以下の通りです。
住宅: 戸建住宅・長屋・共同住宅
商業: 物販店舗・飲食店・事務所・ホテル
工業・その他: 工場・倉庫・病院・学校

今回は「共同住宅」「ホテル」について、条例等の建築基準法以外の調査についてお伝えします。

【共同住宅】
共同住宅になると特殊建築物となるため、規模にも拠りますが駐車場・駐輪場・管理室・廃棄物保管庫・備蓄倉庫などについて協議が必要になります。
その条件は市町村単位で変わり、条例や要綱で規制されている場合が多いです。
他にも建物規模が大きくなるので、中高層条例(近隣説明)・景観なども協議が必要になる事もあります。

市町村によって1つの手続きの中で駐車場・廃棄物保管庫などをまとめて協議する場合と、それぞれ別の手続きになっている場合があります。
これによって手続きする順番も変わり、確認申請が出せる時期にも影響するので、内容だけでなく手続きの流れを把握する事も重要になります。

過去の失敗例としては、過去の経験や知識に基づいて業務を進め、ある程度完成させた時点で条例などを確認したら駐車場の台数が足りない場合が有ります。
また条例などの規制は時々変わるので、同じ市町村・用途・規模でも定期的に規制を確認した方が良いでしょう。

他にも共同住宅に限らずですが、市町村による建築基準法の考え方(東京都建築安全条例・横浜市建築基準条例など)による避難についての規制に注意が必要です。
漏れている場合は計画の根本にかかわる変更が必要になる事が多いので、早めに把握する必要があります。

また戸建住宅・長屋以外になると、消防法に掛かる事が多いので、早めに消防と相談する事をお勧めします。

【ホテル】
ホテルは商業系と考えても良いですが、共同住宅に近いです。
建築基準法の別表第一でも類似用途に入っていて、掛かる法文は重なる部分が大きいです。

ホテルの場合は建築系の手続きは共同住宅に近いですが、他の法律の手続きが掛る事が多いです。
1番に考えられるのが旅館業法になります。
これは基本的に保健所で扱っていて、手続きは事業者が対応する事が多いです。
しかし指導内容にトイレや洗面台の数・浴室周りの給排水の考え方など、建築に係る部分も多いです。
これらは計画の最初に把握していないと大きな変更に繋がります。

温泉を導入する場合は温泉法があり、市町村によって排水方法や管理組合との協議などの指導があります。
関連する形ですが、過去に足湯の深さについてや部屋から浴室の位置、仕様について指導が有った場合もあります。
またホテルだと自然環境が良い場所に計画される事も多く、自然公園法・傾斜地関係の手続き・河川法などの対応が必要になる場合もあります。

ホテルの場合は用途より、敷地の場所で調査内容の注意をした方が良いと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

本メールマガジンの内容は、情報提供を目的としたものです。具体的な判断において、本メールの情報は確定的な内容ではありません。最終的な判断はご自身の責任で行なっていただくようお願い致します。