森博嗣 初期3部作

森博嗣初期3部作

 

「3部作」この様な書き方が正しいか分からないが、S&Mシリーズ・Vシリーズ・四季シリーズの事である。前にも書いたが夏前にその後のシリーズであるGシリーズを読み始め、間が空いている為も有って経緯を忘れている箇所が多く読み返す必要性を感じた。同時にその時期にたまたま別のきっかけが有り、森博嗣を読みたくなった。

 

久しぶりに一気に読み切った。9月頭から24冊、時には集中したので明け方まで一気読みもした。Gシリーズも入れると7月くらいから30冊以上読み続けた。お陰で前後関係はだいぶ把握出来て理解が深まったけど、作品のテーマや意図の理解はしきれていない。

 

読み返してみるとやはり好きだし、自分に大きな影響を与えた作品だと思う。確か2015年に初めて読んで、同じく半年くらい読み続けた。作者の考え方や作品内の考え方には元々近いものは有ったが、読んで行く内にそれらがまとまり、言語化されると同時に安心もした。今回もこの感覚は同じく、その間に経験した事も含めて、より保ち続けたいと思う考え方。もちろん全てを合わすのではなく、自分にも沢山の考え方が有るのだから、その一部として含んで行こうと思う。

 

作品を通じての考え方はイメージ的には特殊な方向性が多いと思われるが、基本的には当たり前の事を当たり前に表現されていると思っている。まあ自分の考えに似ているのだから「当たり前」と思うのは当然か。自分の考え、他者の考え、それぞれを尊重し同時に受け入れる。ただそこに結果を求める必要はなく、考えの相違は当たり前として、むしろそれぞれが違う事が通常と考える。よって会話はそれぞれが好きな様に話し、好きな様に聞く。その時に共通理解が有れば信頼して進めば良いし、相違を感じて迷うなら素直に問い合わせれば良い。聞いても良いか迷うなら、素直に「質問があるのですが聞いても良いですか?」と問いかければ良い。その時の近づき方は自分の五感を駆使して、慎重に時には大胆に距離を測って問いかければ良い。ただ、最初の時点で迷って留まる事はしない。自分が感じているのはこんな世界観。

 

描かれているテーマも好み。ミステリの書き方をしているけど、恐らく作者の意図はミステリでなく別の物だよねって感じている。まあ認識の仕方はそれぞれで自分に重要なのは、それによってどの様な影響を受けるか、どの様に考えるか、それによってどの様に行動するか。

 

読んで行くとまだ発見が有るし、他にも読む必要な作品が有るのが分かる。ずっと森博嗣を読んでいたので、他に読まなければならない本が溜まっている。特に仕事関係の本。今回は読み返す事で自分の考え方を整理する目的も有ったので、仕事にも必要な事として集中して読んだ。その判断は正しかったと感じている。

 

まだGシリーズは完結していないし、他にも短編集やエッセイなどは読んでいない。仕事関係の本や他の小説なども読み進めて行くが、定期的に森博嗣も読み進めて行こう。