戦争と平和

戦争と平和 - トルストイ
ISBN:4102060138
ナポレオンによるロシア侵攻を中心として、主に3つの家族の人々を描いた作品。
内容を抜かしたイメージとしては「とにかく長い小説」でしょうか。
確かに長いですが、内容は濃く気付いたら結構進んでいる状態です。
タイトルの通り根底に流れるテーマは「戦争と平和」です。
平和を描くための対比として戦争が出てきます。しかしその戦争でも「戦争と平和」が出てきます。
全ての出来事の光と影の様に戦争と平和を対比させています。
そして平和と言うものは特別な事ではなく、日常なのだと描いています。
また、良く書評で書かれている通り、端役含めて400人を超える登場人物それぞれが必要にして登場し、しっかりと人物として書かれています。
これは長い物語をしっかり支え、大小さまざまな物語をつなぐ潤滑油となっています。
著者としては最後の一章が一番書きたかった事だと思いますが、個人的にはそこが一番苦痛だった。
この一章だけは小説でなくエッセイになっており、著者の戦争と平和、ロシアに対しての考えが書かれています。
僕としてはそう言った部分こそ読後にゆっくり考えたかったので、著者によって物語を離れて方向性を示された事によって、読後の開放感を濁された感じです。
しかしそれ以外の部分はとても素晴しいと思います。
テーマが分かりやすく、その描き方も分かりやすい。
そしてテーマ自体はとても身近なもの。
文章も読みやすいし、内容も面白い。
恐らくその内再読すると思うのですが、如何せんページ数を考えると読む前にちょっと気合を入れないといけない。
実際は読み始めたらそれ程掛からないで読めるのですが。