わしらは怪しい探検隊

わしらは怪しい探検隊 - 椎名誠
ISBN:978-4041510018

作者の椎名誠がプライベートで行っている悪友達と行っているキャンプについて書かれた本。
言葉悪く言えば、いい大人が勢いのまま長期休暇を取って酒を持ち込みキャンプをしている姿を書いている本です。
ただし、一応本格的なキャンプだし、スタイルでは無く純粋に楽しむ事をしている。それが一番大事な要素で、読む側の意欲に繋がります。

最近のファッションとしてのキャンプでなく、どちらかと言うとサバイバルに近い感じがします。当人達はそんな事全く関係なく「キャンプってこういうのだろ?」ってな感じでやっています。

前から目を付けていた島(無人島や人口の少ない島)へ船を借りて行き、歩き回り気に入った場所を見つけたらそこをキャンプ地とする。後は各自担当(しっかりと決まっている)ごとに料理・食材調達・寝床作成・燃料調達などをして、後は遊び酒を飲む。
目的は「遊ぼぶ・酒を飲む」とシンプルなのでしっかりとやり通します。

島なので目の前の海で泳いだり、山・森を探検したり、岩を登ったりと子供の頃に戻ったようです。この世代は当然TVゲームなど無いので「遊び=外で自然で遊ぶ」ですから遊び方も堂に入っています。
飲む酒もビールを冷やすのは海。その他は焼酎・日本酒・ウイスキーなど。
食べ物は目の前の海で手に入れた魚介類。でもそんな豪華な魚は手に入らないですが、それなりの形の魚が取れたり、人数分足りればその日の食料が確保されたので大興奮です。

傍から見たら楽しい事だらけのキャンプに見えますが、文中に書かれている「1日の殆どは食べるために動いている」と言う文章が真理を突いています。
朝起きて食材を探すと同時に料理をする。食べて片付け。少し遊んだら昼ごはんの準備。午後も同様。
便利さや調達の違いはあれ、結局は人間どこにいても「食べるために生活している」と言うことは殆ど変わらないのではと気付きます。

このシリーズは何冊か出ていて、それぞれに登場人物の個性が発揮されて楽しめます。
キャンプをやる人には理想的なキャンプだけど、実際にやる場合は結構大変だと思います。だからこそ読んでいて楽しめる本です。