最長片道切符の旅

最長片道切符の旅 : 宮脇俊三
ISBN:978-4101268026

「片道切符」名の通り一方通行、一筆書きのルートの切符です。
東京-大阪などがそうです。
しかし東京-大阪でも、名古屋を通る新幹線を代表とするルート以外にも、新潟を廻って日本海側から行くルートも考えられます。
この本は日本全体を一筆書きして、一番長い距離のルートを旅した旅行記です。

宮脇さんは幼少の頃から鉄道が好きで、親の移動の切符を手配したり、会社員時代でも暇を見つけて日本全国の鉄道を乗り続け、会社員時代に当時の全日本の国鉄を踏破しました。
会社員時代は週末や盆暮れ休みを駆使して全国の鉄道を乗っていましたが、休みの日数が限られるので長い日程は組むことが出来ませんでした。
この本では会社員を辞め、長い日程を取れるようになった時に行った旅の記録です。

出発は北海道「広尾」から終着点の鹿児島「枕崎」まで、距離にして13319.4km。
日数にして正味34日間。
毎日通しで乗り続けているのではなく、途中用が有れば中断して東京に帰り、また少ししたら中断地点まで戻り旅を再開する。しかし切符には有効期限があるのでいつまでも休んではいられない。ある意味では始めたら止める事が出来ない爆弾のような強さを持っている旅行。

一般には馬鹿らしい事に見える行為だが、それは「蓼食う虫も好き好き」で僕の様に憧れる人間もいる。
そして、長年の出版社勤めからか、宮脇さんの人柄も加わってとても読みやすい文章になっているので、普通の旅行記としても読む事ができる。

途中様々な障害が有るが宮脇さんの実直な性格で、決して決めたルールを破らない。それがライトな旅行記と一線を画している。