銀河鉄道の夜

銀河鉄道の夜-宮沢賢治
ISBN:978-4101092058
「銀河鉄道の夜」
恐らく殆どの人がイメージする事が出来るでしょう。宮沢賢治の代表作です。中には「銀河鉄道999」を思う人もいるでしょう。間違ってはいない。
僕が最初に出会ったのは小学校4年生です。
僕の学校では毎年秋の授業参観にあわせて絵を描きました。それは写生大会などの絵ではなく、物語を読んで自分でイメージを膨らませて描いた絵です。
絵本でも何でも文章だけにして、それを先生や生徒が皆の前で読んで、それを聞いて絵を描きます。その年の僕のクラスか学年のテーマが「銀河鉄道の夜」でした。
感覚的には覚えているのですが、何故か僕は双子座の絵を描きました。僕が唯一絵の色で褒められたからでしょうか。ちなみに僕は「下書きは上手いが、色を塗るとダメ」と言われる程、絵心は有りません。
その様な思い出の有る物語。
しかし子供の頃に読んだ話で、しかも自ら読んでいません。
今回読んでみて初めて、短編でしかも未完だということを知りました。
最初本を手に取った時、長編だと思っていたのが他にも作品が収められていて戸惑いました。しかも正式に発表された物ではない、一般的に「未発表作」。それらの最後に銀河鉄道の夜は収められています。
他の短編も素晴らしく、文章(小説?)を読んでいるのですが、感覚としては絵本を読んでいる様。内容はとても厳しく悲しいのですが、温かく染込んでいきます。もちろん情景も目に浮かびます。
子供にも大人にも訴えかけられる文章。作家としては別格の存在だと思います。今までに色々な作家の文章を読みましたが、一冊しか読んでなくてもその圧倒的な文章力は孤高の存在と言っても良いくらいです。