建築基準法以外の制限

事前協議の協力をしていると色々な事を調べる事になります。
共同住宅の場合は建築基準法・緑化・廃棄物置場・中高層条例・集合住宅条例など建築関係の事を調べればある程度カバー出来て、他の法規などは消防・景観・風致などでカバーできる事が殆どです。しかし大型物販だと大規模小売店舗立地法、旅館だと旅館業法や温泉法、病院や福祉関係だと…と色々な法律を確認しておく必要が有ります。大きなプロジェクトだとコンサルタントの方が入っていて建築以外の法律を押さえてくれる事が多いですが、小規模だとコンサルタントなどは入らず設計事務所と発注者で始める事が多いです。

例えば旅館業法では1室の面積は7㎡(寝台有の場合は9㎡)以上と決められています。これは一級建築士の試験勉強でも良く出てくる内容です。他にも旅館業法では受付の形態なども制限されています。やっかいなのがこれに市町村条例や通例などが加わり、各市町村で独自ルールみたいになっている事です。市町村によっては浴室が寝室から見えてはいけない(透過性のものではいけない)や、外部から脱衣後の範囲が見えてはいけないなどの規則があります。他にも浴槽の深さにも規制が有ったりします。
他にも病院の寝室やグループホームの居室にも最低面積が決められていたり、避難の規則が建築基準法とは別に決められていたりしています。細かい事なら途中で対応も出来ますが、基本計画に係わるレベルのものもあるので、事前に綿密に調査する必要があります。

特に感じるのが最近では個人の発注者が企画・運営を行う事が多く、それに設計事務所が設計以外もサポートをするケースが多くなっている事です。発注者も最終的には何らかのプロに入ってもらう事がありますが、設計を依頼する時点では余り調査などをされずに始める事が有ります。この様な場合は最初期に必要な手続きや条件を把握しておかないと、設計が進むにつれて規制や建築以外で対応する事が多くなり、場合によっては企画自体が中止になり設計が止まる事もあります。
特に建築以外の法律の手続き・免許などは注意が必要です。