切符

今ではJRではSUICAが主流で切符を買っている人は余り見かけません。時々しか電車に乗らない子供か老人くらいでしょうか。
私鉄でも同様です。
恐らく殆どの男の子が小さい頃に車か電車に興味を持つと思います。
僕の場合は電車で、時刻表を読んだり、写真を撮ったりと、そのまま進めば鉄オタになってもおかしくないくらい好きでした。今でも時刻表を見て仮想旅行を考えたり、電車、特に普通電車(各駅停車)に乗るのは好きです。
小さい頃何故か切符を集めていました。父親がキセルをしてきた初乗り切符を持ってきたのがきっかけだと思いますが、それ以後出張での長距離切符の領収書や、車内乗り越し清算の切符など色々集めました。田舎が秩父で、その頃の秩父鉄道の切符が硬券だったので、時々硬券切符が手に入って喜んでいました。
生まれ持ってのものだと思いますが、切符のような工業性を思わせるものや、機能性を優先したデザインなどが好きだったのでしょう。それが今の建築設計に続いていると思いますが。
電車が好き、切符が好きとなると、今は殆ど見る事が出来なくなった改札の駅員さんも好きでした。小さい頃に時々行く駅で、駅員さんが「カチカチ」と心地よいリズムで改札鋏を鳴らす音がとても好きで今でも耳に残っています。
それと同時にどこと無く覚えているのが、改札鋏で切った切符の切り屑です。細かい破片が床に散らばっており、駅によってはホームに入ってくる電車の風が改札まで届き、その度に切り屑が雪の様に舞い散る風景です。
今ではその様な風景を見ることは出来ず、そもそも駅員さんをホームで見ることも少ないです。時々行くローカル線の駅でホームに駅員さんが立っていると何故か嬉しくなります。
少し前では浅田次郎の「鉄道員」、最近ではJR東日本の東北新幹線が新青森まで延長するのを伝えるCMでのイメージです。
風景と言うと町並みや自然を想像しますが、人が継続して動いている姿、改札や工事現場、駄菓子屋のおばちゃん、新聞配達なども風景です。
時代が進むにつれて変化の速度も速くなっていますが、その分失われていく物も多くなり、思い出として残る記憶も増えていきます。
懐古主義、おっちゃんの戯言となりますが、本能的に大事にしなければいけないと思います。