日本建築

当然ですが僕は日本人です。
そして日本の学校で建築を学び、日本で建築を職業として生活しています。
個人的にはこの事は建築をやる上で結構有利な事だと思います。
世界的に見ても「日本建築」「木造」というのは一つの分野を築いています。
日本建築と西洋建築を比べた時にまず最初に分かれるのが「壁の建築」と「柱の建築」です。
西洋は石造りに代表されるように壁を基本に建物を建てます。
そこから開口部をそれこそ文字通り開けます。
反対に日本の建築は柱と梁で出来ていて、壁という概念は有りません。
それだから襖や障子が長年使われてきました。
西洋にも日本建築に影響を受けた建物は有りましたが、主張として柱・梁を明確にしたのはル・コルビジェの「ドミノシステム」だと思います。
ここで日本古来の構造形式が現代建築と融合したと思います。
現代建築でも以前「壁の建築」と「柱の建築」は分かれています。
丹下健三などは柱の建築で、安藤忠雄などは壁の建築だと考えられます。もちろん例外も有りますが。
この様に世界的に見ても一つの分野を築いている日本建築を当たり前に学び、理解しているという事はとても重要な事です。
木造建築に対して感覚的に対応出来る、これは日本に生まれ育ったから出来る事です。
海外の現代建築をやっている人はわざわざ日本建築を学ばなければなりません。
もちろん日本人は海外の建築を学ばなければなりませんが、感覚的に海外の建築を学ぶ方が楽だと思います。
木造の細いプロポーションで建物が建っていると言うのを理解するのはなかなか難しいと思います。
また、日本の場合は四季が有り、それが建築に大きく関わってきています。
湿気が有る為に床が高くなり、北国では雪を落とす為に勾配屋根になっています。
戦国時代以降内戦が無かった為に「開き戸(特に内開き)」ではなく「引き戸」が発達しました。
この様な事も日本人である自分は歴史の知識が有るので理解しやすいです。
しかしまあ、この日本建築というのも奥が深いもので、突き詰めるとなかなか抜け出せないのですが。
自分の建築を成立させる為には避けて通れないですからやりますけど。

この記事へのコメント

  1. そんな日本の法律で壁量計算させているのは、「私たちは日本建築がわかっていません」と言っているようなものですね。たけしさんがおっしゃるとおり、古来から日本建築は軸組みで成立する建築ですよね。
    そういう意味で大いに注目される例は、寺院の塔ですね。あれは全国的にほとんど倒壊していない。制震機構をつくる真柱を入れる発想は新東京タワーでも採用してますね。
    なんとなく思いますがお城って全然構造なってない気がします。地震で倒壊している例が多いし。ただ国宝の姫路城はもっとも背の高い現存するお城としてありますが、あの城には直径1mぐらいの御柱が2本ズドーンとあるためか、とても安定している構造なのかもしれません。
    でもお城の建築ってあまり精神として日本的でないように思います。そういう意味では信長・秀吉の時代より前のお城のほうが優れているように思いますが、秀吉の築城の生産システムは相当目に見張るものがあります。

  2. 壁量計算を求める現在の建築基準法、それの気持ちも解らないでもないのですが納得出来ない部分でも有ります。
    耐力壁付きラーメン構造の考えが支配しているのではないかと思います。
    では鉄骨造はどうか?ブレースを含め、理解出来ない感覚的なものは採用されずに数値で解析出来るものが優先されるのでしょう。
    しかしその考え方は仕方ないと思います。
    納得いく回答が出来ないと一般解にはならないからです。
    法隆寺の五重塔を始めとする塔の考え方は有る意味奇跡だと思います。
    数千年前に感覚だけで理解していたものが未だに成り立っていて、しかも未だに解析出来ていない、それは分野が違えこそ人類の起源を辿るのと同じ位考えさせるものだと思います。
    城は基本的に壁式構造だと思います。
    技術的にはその当時木造軸組しか無かったのでそれで造られていますが、考えは壁式の考えをしていたと思います。
    まあ、大工さんの知恵を未だに越えられないと。
    秀吉とかが貢献したのは、建築構造と言うより、現代で言うプレファブ化だと思います。
    設計者と言うより、現場監督としての技量が有ったと。