古民家

最近古民家再生の仕事に関わっています。ワークショップと言う形で関わっていますが、自分では一緒に造っているという感覚を得れるのでとても充実しています。
欲を言えば設計の時点から関わってみたいですが、それはそれでなかなか難しいことです。
古民家再生と言っても色々あります。
一番イメージしやすいのは、建物が建った場所で手入れをして使用する場合だと思います。飛騨高山の合掌造りなどが代表的です。
この場合は建物の環境が変わらないので、建物を調査するとその理由がわかりやすいです。
「なぜこのような構造になったか?」「なぜ窓はこのようについているのか?」など建物を調べると色々疑問が出てくるのですが、それを解く鍵は結構環境から得られます。
雪国だと雪の荷重が有るので構造材は大きくなりますし、窓の位置も雪が入らないように高くなります。
この他の古民家再生だと現在自分が関わっている移築が有ります。
古い建物の使える部材を再利用して、新たに違う場所で建てることです。
この場合は使える部材の種類にもよりますが、ピンからキリまであります。少しの部材だけを使っている場合も有りますし、構造部材全てを再利用している場合も有ります。
古民家再生をする場合だと設計者の建物に対する意図がかなり出ると思います。
現在自分が関わっている建物の設計者は、出来るだけ当時の状態で再生することを主眼としています。施工方法も出来るだけ当時の技術を使い、材料も可能ならば当時と同じ方法で造った材料を使います。
この方法だとそこに住む人も当時の生活を有る程度受け入れる必要があります。一番は温熱環境を受け入れるられるかだと思います。
一方アトリエ天工人の「YACHIYO」などのように外部を完全に現代の方法で考える方法もあります。
個人的にはこのような解決方法は好きでないのですが、方法の一つとして知らなければならないと思います。
アトリエ天工人の場合は他の物件でも古民家再生をやっていて、そちらは一般的な解法をしています。個人的にはそちらの方が好きです。
自分としては古民家だけでなく、木造を当時の考え方と現在のデザインの融合として進めて行きたいと考えていますが、色々課題は有ります。
木造、住宅、建物が小さくなればなるほど設計者と現場との距離が近くなります。それは自分のスタンスから考えるとむしろ望む方なのですが、そのために必要な知識も増えます。
木の特性や施工道具の可能性、材料の運搬方法など設計以外の知識も必要となります。
現在の自分は事務所では商業施設や集合住宅などの中規模の建築を主に扱い、個人的に古民家に携わっていてそのバランスを取っています。どちらも一長一短があるので出来るだけ両方に携わって行こうと考えています。