空間の行間

空間の行間
ISBN:4-480-86066-5
建築家磯崎新と文学教授福田和也との対談集。
テーマとなる歴史的建物を決め、それに対応する文学を選び、その間に浮かび上がるさまざまな事を話していく、という形式で進んでいく。
例を挙げれば「伊勢神宮」と「古事記伝」を選び、その成り立ち、内容、思想はもちろんの事、それから派生する哲学や現代への影響など多岐に渡って対談されている。
正直言って内容が自分には難しすぎたために、半分くらいしか理解できませんでした。
建築・文学はもちろんのこと、文化・哲学・絵画・歴史などの知識が必要で、しかもどんどん固有名詞が出てくる。
それらの固有名詞を理解していることを前提として話が進んでいくので、わからない自分にはその時点で戸惑ってしまいます。
話の前後からどうにか理解して進むのですが、どうしてもついていけなくなる部分があります。
しかしテーマに拠っては自分の知っている部分もあり、その場合はとても面白い対談でした。
良くある、読者に対して合わせたレベルの低い対談ではなく、目的に沿ったレベルを維持している対談でした。
おそらくこれから何度と無く読み返す事になる本だと思います。
その度ごとに理解する部分が増えれば、それが自分の成長だと思います。

この記事へのコメント

  1. 磯崎本よめるって、すごいね。
    タイトルから察して、空間論なのかなぁ?
    どこの棚にあるの?って思わせるようなタイトルだ。
    自分が走って自分を確認するのと同じで、本を読んでもそのような自分の確認ができるのはひとつの喜びかもしれませんね。

  2. 磯崎の本は物にもよるけど、基本思想がしっかりしているし、文章も変じゃないから読みやすいよ。
    時々強烈なのが有るけど。
    文章が読みづらくて変に哲学を入れ込んでいたりする隈より全然読みやすい。
    空間論っていうか、思想談義に近いかも。
    建物(主に古代)を一つ上げて、それに対応した書を選定して、その背景などをたどりながら対談していく感じ。
    たとえば、
    ・厳島神社と平家物語
    ・伊勢神宮と古事記伝
    ・お祭り広場と三島由紀夫
    って感じ。
    「伊勢神宮は純粋な日本建築じゃない」とかいう発言も出てきて面白いよ。
    ただ、建築的な知識はどうにかついていけるけど、文学とその背景で出てくる哲学的な考え方がついていけなくてまだ読み込めないけど。
    自分を確認する方法は色々だけど、自分には本を読んで自分を確認していることは確かだと思います。
    走っている時はまだ確認というより、一生懸命って感じです。