確か「目を養い手を練れ」だったと思います。
この言葉は今は亡き建築家の宮脇檀の言葉です。
建築をやっていく上ではとても大事な言葉だと思いますし、最近の自分のテーマです。
芸術的、技術的な仕事をしていく上で必要な事の一つに「模倣」が有ります。
簡単に言うとコピーです。
音楽、絵画、言語、機械製作などまずはコピーする事から始まります。
そこで基本、技術、考え方などを学び、その上で個性を作っていきます。
このコピーする時点でいかに良い物に触れるか、これがとても大事だと思います。
良い物を見ていないと「良い」「悪い」の区別も付かないし、自分の感性も伸びていきません。
建築も同じで、良い建物を沢山見て、建築家の思想に触れて、自分を高めて行かなければなりません。
良い物と言うのは現代だけでは有りません。
当然のごとく歴史は知っていなければならないし、巨匠と呼ばれる建築家達の作品、思想を学び、自分のものにしていかなければ新しい物は創造出来ないと思います。
この様に考えていくと、いかに自分が無知で有るかを知らされます。
技術もそうですが、思想に関しても勉強不足です。
最近ようやく少し「良いもの」を見る目が出来てきたと思います。
見る目を養い始めたら、それを自分のものにする為に「手を練れ」をしなければなりません。
どんな物事もそうだと思いますが、実際に手を動かさないと自分の物になりません。
建築で言えば、良いプラン、良いプロポーション、良い納まりなどそれを自分の手でコピーしなければ自分の物になりません。
実際に手を動かしてコピーを始めても、最初は全然コピー出来ません。
しかし手を動かし続ける事で、少しずつオリジナルに近づき自分の物になっていきます。
現代ではパソコンが主になり、図面もCADで書くようになりました。
しかし実際に必要な事は手を動かしスケッチをする事です。
最初は下手でも続けていく事で上達していきます。
しかし書かなければいくら待っても上達しません。
自分自身目指す場所は決まっています。
そこに辿り着くまではずっと学び続けなければなりません。
その為に目を養い、手を練り続けたいと思います。